外国人会社設立経営・管理ビザについて
 福岡県福岡市博多区のアイゼン行政書士事務所は、外国人の会社設立、経営・管理ビザの申請を代行いたします。


■報酬について
  (1)株式会社設立 ---------------------------80,000円
(合同会社は7万円、支店設立は10万円。印鑑証明書等の外国文書の翻訳料は別途)
  (2)外為法による届出-----------------------20,000円〜
(非居住者の出資者が1名追加毎に5千円、事業目的が1つ追加毎にそれぞれ2千円ずつ加算)
  (3)経営管理ビザ申請----------------------150,000円
  (4)事業計画書作成------------------------ 50,000円
   ※法定費用として別途、株式会社設立20万2千円、合同会社設立6万円、支店設立9万円が必要となります。また、他の在留資格から経営・管理への在留資格へ変更する場合には法定手数料4,000円が別途必要となります。

外国人会社設立について
 外国人が日本で会社設立をするにあたって、特段の規制はありません。外国人が発起人となって会社に出資することも可能ですし、取締役になることも可能です。ただし、下記の点に注意が必要です。
1.印鑑証明書について
 合同会社は出資者の印鑑証明書は不要ですが、株式会社は発起人全員の印鑑証明書が必要となります。また、合同会社及び取締役会設置の株式会社は代表権のある者のうち一人の印鑑証明書があれば足りますが、取締役会非設置の株式会社は取締役全員の印鑑証明書が必要となります。海外に滞在している外国人は、本国官憲が発行する印鑑証明書又はサイン証明書及びその翻訳文で代替することになります。
2.資本金の払込について
 資本金は金融庁が設置認可した発起人又は代表取締役名義の銀行口座に払い込む必要があります。外国銀行の日本支店の銀行口座でも構いませんが、いずれにせよ、日本の金融機関に銀行口座を開設できる方を発起人又は代表取締役に加える必要があります。
3.代表者の住所について
 代表者が日本の住民でなくても登記可能です。これに対して、外国法人の支店の場合には、代表者のうち少なくとも一人が日本に住所を有している必要があります(会社法817条1項)。

◆外国法人の日本法人設立について
 株式会社の発起人が法人である場合には、登記簿謄本が必要となり、新設会社の事業目的が発起人の事業目的と重複している必要があります。そして、発起人が海外法人で有る場合には、登記簿謄本の翻訳文も必要となります。
 外国法人は、原則として、日本の金融機関に銀行口座を開設することができないので、発起人又は代表取締役に日本に住所を有する者を加えて、その者の銀行口座に資本金を振り込む必要があります。


■「経営・管理」の在留資格(経営・管理ビザ)について

◆在留資格該当性について
(1)事業の経営又は管理に実質的に従事する必要があります。
 「経営」に従事する活動には、代表取締役・取締役・監査役等のように事業の運営に関する重要事項の決定若しくは監査の業務に従事する活動が該当します。「管理」に従事する活動には、部長、工場長、支店長等の管理者としての活動が該当します。
 申請人が新たに事業を開始しようとする場合には、申請時において申請人は上記の業務には未だ参画していないため、開始する事業の内容の具体性や、申請人が取得した株式や事業に投下している資金の出所等の事業の開始に至る経緯全般から、申請人が単に名ばかりの経営者ではなく、実質的に当該事業の経営を行う者であるかどうかを判断します。
 すでに営まれている事業に経営者や管理者として招へいされるような場合も同様に、それが比較的小規模の事業であり申請人の他に事業の経営や管理に従事する者がいるときは、投資の割合や業務内容をそれらの者と比較することも必要とされます。
(2)事業の継続性について
 決定する在留期間の途中で事業が立ちいかなくなる等在留活動が途切れることが想定されるような場合には、「経営・管理」の在留資格に該当する活動を行うものとは認められません。
 事業の継続性の観点から、すでに事業が開始されていることが好ましいと言えます。また、事業が開始されていない場合でも、少なくとも仕入れ先と売り先が確保されている必要があると考えるべきです。

◆上陸許可基準適合性

(1)当該事業を営むための事業所が存在すること。ただし、当該事業が開始されていない場合にあっては、当該事業を営むための事業として使用する施設が本邦に確保されていること
 当該事業が開始されていない場合には「確保」足りるので、賃貸借契約・売買契約の締結だけで足りることになります。これに対して、すでに事業が開始されている場合には「存在」する必要があるので、契約締結だけでは足りず、当該事業を遂行する上で必要設備が設置されている状態である必要があります。
 当該事業を営むための事業所として適切であることを申請人が立証する必要がります。したがって、例えば、古物営業をマンションの一室で行うこと等は避けるべきです。
 また、事業が継続的に運営されることが求められるので、短期間賃貸スペース等を利用したり、容易に処分可能な屋台等を利用したりする場合には要件を満たしません。ただし、ジェトロが運営する対日投資・ビジネスサポートセンターの提供するオフィスなどの場合には、起業支援を目的に一時的に事業用オフィスとして貸与されているものでも要件を充足するものとして扱われます。
 賃貸借契約においては、使用目的を事業目的であることを明らかにし、また、法人の場合には法人名義で契約する必要があります。ただし、自宅兼事業所の場合でも、住居目的以での使用を貸主が認めていること、当該事業を行う設備を備えた独立した部屋を有していること、公共料金等の支払いに関する取り決めが明確になっていること、看板類似の社会的標識を掲げていること、の要件を全て満たす場合には要件を満たすこととなります。
(2)事業の規模が次のいずれかに該当していること
(a)資本金の額又は出資の総額が500万円以上であること
 平成27年4月の改正によって、加えられた要件です。500万円を資本金又は出資金として払い込めば、この要件を満たすことになります。その代わり、払込した資金が事業遂行目的のみに使用され、また、残額が全て預金通帳に残っていることについて厳しい証明を求められると考えるべきです。したがって、証明の観点から、資本金を600万円以上にするのが好ましいと言えます。
(b)経営又は管理に従事する者以外に2人以上の常勤職員(日本人又は就労制限のない在留資格を有する外国人に限る)が従事して営まれるのであること
 この要件で事業規模を証明する場合には、事業規模等を勘案して、当該常勤職員が実際に業務に従事しているかが審査されます。
(c)上記(a)又は(b)に準ずる規模であると認められるものであること
 (a)に準ずる規模とは、例えば、500万円以上を投資して個人事業の形態で事業を開始しようとする場合が該当します。この場合の500万円の投資とは、事業所確保・人件費等の当該事業を営むのに必要なものとして投下されている総額を指すものとされています。
 (b)に準ずる規模とは、例えば、常勤職員が1人しか従事していないような場合に、もう1人を従事させるのに要する費用を投下して営まれているような事業の規模が該当するものとされており、この場合の当該費用としては概ね250万円が必要とされています。
(d)上記(a)又は(b)の要件で事業規模を証明する場合、資本金又は出資金の金額多寡にかかわらず、事業規模の要件を充足することになりますが、事業の継続性を肯定しる程度の資本金又は出資金は必要となります。したがって、結果的には、500万円以上の資本金又は出資金が必要となる場合が多いと思われます。
(3)経営又は管理について3年以上の実務経験を有し、かつ、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること
 この要件は、「管理」に従事する場合に限って、事業所の確保と事業規模の要件に加えて必要となります。「経営」に従事する場合には不要です。「3年以上の実務経験」には、大学院において経営又は管理に係る科目を専攻した期間を含みます。

◆資金形成の経緯の証明
 投資したお金が合法的な手段で形成されたことを立証する必要があります。この点については、在留資格変更申請により「投資・経営」の在留資格を取得する場合に特に問題となります。資金が親族からの援助であれば海外送金証明書で立証することになりますし、就労の在留資格を有している間に自分で貯蓄した資金であれば給与振込用の通帳のコピーを提出して立証することになります。
 借入金でも構いませんが、立証責任が申請人にあることを考えれば、親族からの借入以外は、金融機関等からの借り入れのみが認められると解するのが賢明です。贈与についても親族からのみ認められると考えるべきです。なお、贈与税は、海外にいる親族からの贈与については非課税ですが、日本に居住している親族からの贈与には贈与税がかかります。もし、500万円の贈与を受けたのであれば、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までの間に申告して、贈与税額53万円を納付する必要があります。

◆組織形態、業種及び営業許可について
(1)非営利事業や個人事業でも構いません。ただし、個人事業の場合には、事業資金(元入金)として500万円以上確保しているだけでは足りず、実際に500万円以上投資していること、又は、常勤職員2人以上雇用していることが必要となります。また、個人事業の場合で人を雇用しない場合、法定調書合計表の提出がない機関としてカテゴリー4に所属するため、最長1年の在留期限しか付与されないことになります。
(2)業種については、適法であれば良く、営業許可を取得していれば、風俗営業店等でも構いません。ただし、在留資格が付与されていない段階で、営業許可を取得することは困難な場合が多く、営業許可が必要な業種は極力避けるべきです。

◆在留期間について
 在留期間は、5年・3年・1年・4か月・3か月のいずれかになります。
 5年の在留期間は、所属機関が上場企業等の場合にのみ付与されます。
 3年又は1年のいずれかの在留期間が付与されるかは、申請人の状況、会社の規模・経営内容、投資状況等にかんがみ、活動状況等を1年に1度確認する必要があると認められる時は1年となります。ただし、個人事業で人を雇用していない場合のように、法定調書合計表の提出がない機関の場合は、必ず1年の在留期間が付与されるものとされています。
 4か月の在留期間は、3か月の在留期間では住民登録ができないため当該外国人のみを代表者として会社設立するこことが不可能であったことを考慮して、新設されたものです。また、4か月の在留期間が付与される場合には、登記事項証明書の代わりに、定款その他当該法人において当該事業を開始しようとしていること明らかにする書類の写しの提出で足りるものとされました。現在では、代表権のある者が非居住者だけでも会社設立が可能となりましたが、日本の金融機関に口座を有しない非居住者だけでは資本金の振込が不可能なため、依然、その点で4か月の在留期間は利用価値があります。なお、支店設立の場合には、依然、代表者の1人は居住者である必要があります。
 また、福岡市では、一定の要件の下で、6か月の在留期間が認められます。
FUKUOKA特区通信(福岡市)

◆在留期間の更新(事業の継続性について)
 事業の継続性については、単年度の決算状況を重視するのではなく、直近二期の決算状況により判断するものとされています。具体的には、下記のように判断されます。
1.直近期及び直近期前期において共に売上総利益がない場合
 この場合には、たとえ営業外損益又は特別損益により利益を確保していたとしても、当該企業が主たる業務を継続的に行える能力を有しているとは認められないので、事業の継続性は否定されます。ただし、増資、他の企業による救済等の具体的な予定がある場合には、事業の継続性が肯定されることがあります。
2.直近期又は直近期前期において売上総利益がある場合
 まず、直近期末において剰余金がある場合又は剰余金も欠損金もない場合には、たとえ直近期において当期純損失となっていたとしても、事業の継続性が肯定されます(剰余金=法定準備金を含むすべての資本剰余金及び利益剰余金、欠損金=期末末処理損失及び繰越損失)。
 これに対して、直近期末において欠損金がある場合には、下記の通りとなります。
(1)直近期末において債務超過となっていない場合
 この場合には、事業計画、資金調達の状況等により将来にわたって事業の継続性が見込まれる可能性を考慮し、事業が行われていることに疑義があるなでの場合を除いて、原則として事業の継続性が肯定されます。ただし、今後1年間の事業計画書及び予想収益を示した資料の提出が求められます。さらに、当該資料の内容によっては、中小企業診断士や公認会計士等の企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格を有する第三者が評価を行った書面(評価の根拠が記載されているものに限る。)の提出が求められることもあります。
(2)直近期末において債務超過であるが、直近期末までは債務超過となっていない場合
 この場合には、1年以内に具体的な改善(債務超過の状態でなくなることをいう。)の見通しがあることを前提として事業の継続性が肯定されます。具体的には、中小企業診断士や公認会計士等の第三者が、改善の見通しについて評価を行った書面の提出が求められ、当該書面を参考として事業の継続性が判断されることとなります。
(3)直近期末及び直近期期末ともに債務超過である場合
 この場合には、事業の継続性が否定されます。ただし、増資、他の企業による救済等の具体的な予定がある場合には、事業の継続性が肯定されることがあります。

■日本法人・日本支店・連絡事務所の違いと在留資格について
1.日本法人について
 外国資本の日本法人も、通常の日本法人と同様の納税義務等を有することになりますし、社会保険加入義務も発生します。設立に際して、外国法人が発起人となる場合には、当該外国法人の登記簿謄本と印鑑証明又は代表者のサイン証明が必要となります。
 代表者が外国人であれば、「事業の経営に従事する者」として、「経営・管理」の在留資格を取得する必要があります。
2.外国法人日本支店について
 外国法人の日本支店は、日本で収益活動を行うことが可能ですが、登記を行う必要があります。
 日本国内において行う事業から生じる所得などの国内源泉所得は法人税の課税対象となります。代表者や従業員等への給与・賞与の支払いが日本国内にある場合には、その支払いの都度、所得税を源泉徴収して国へ納付する必要があります。これに対して、国外の本店から直接代表者や従業員等へ支払われる場合には、源泉徴収は行われませんが、受給者は各自確定申告する必要があります。
 支店は登記されますので、社会保険に関しては従業員の人数にかかわらず健康保険・厚生年金の適用事業所となります。
 在留資格については、支店長が外国人であれば、「事業の管理に従事する者」として、「経営・管理」の在留資格を取得することとなります。この場合、事務所存在基準及び事業規模基準の要件を充足するだけでなく、「事業の経営又は管理について3年以上の経験(大学において経営又は管理に係る科目を専攻した期間を含む。)を有し、かつ、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること」が必要となります。
3.連絡事務所について
 連絡事務所は、専ら国外の本店の事業のために、市場調査、情報提供、基礎研究、広告宣伝など補助的活動のみを行います。連絡事務所の場合は、収益を伴う営業活動を行うことができないので、法人税の支払義務もありませんし、また、登記をする必要もありません。ただし、連絡事務所でも、従業員等が5人以上存在する場合には、社会保険の加入義務があります。
 連絡事務所に勤務する外国人の在留資格は、「企業内転勤」又は「技術・人文知識国際業務」となります。なお、「企業内転勤」の在留資格を取得するには、申請に係る転勤の直前に外国にある本店、支店その他の事業所において1年以上継続して「技術・人文知識・国際業務」の業務に従事していることが必要となります。
法務省 入国管理局
非居住者に対する源泉徴収事務と税率(国税庁)
国際的二重課税の排除措置(国税庁)
外為法Q&A(日本銀行)

 上記のほか、ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。


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アイゼン行政書士事務所
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代表者 行政書士 木村 秀作