■費用について(建設業許可申請新規)
(1)法定費用
  @知事免許------9万円
  A大臣免許------15万円
※個人の方が法人となる場合、個人で取得した許可の引継ぎはできないので注意が必要です。この場合、許可手数料をはじめ、すべて新規の申請を行うことになります。
(2)基本報酬------13万円
※難易度・作業量により下記の金額が加減されます。
・1万円が減額される場合------個人事業主の場合
・1万円が加算される場合------2業種目以降1業種毎に加算
・2万円が加算される場合------大臣免許の場合

建設業許可を取得する必要がある場合
 工事の注文者から工事を請け負う元請工事、その元請業者から工事の一部を下請する下請工事等いかなる名義をもってするかを問わず、建設工事を請け負うことを業とする者はその請け負う建設工事の種類ごとに許可を受けなければなりません。
 ただし、軽微な建設工事のみを請け負って営業する場合は許可がなくても営業できます。軽微な工事とは、原則として、工事1件の請負代金が500万円に満たない工事をいいます。この点、工事1件の請負代金の額の算定にあたっては、(1)2以上の契約に分割して請け負うときは各契約の合計金額、(2)注文者が材料を提供する場合はその材料費等を含む額、(3)単価契約とする場合は1件の工事に係る全体の額、(4)消費税及び地方消費税を含む額を基準とすることになります。
 なお、建築一式工事については、1件の工事の請負代金が1,500万円に満たない工事又は延べ面積が150uに満たない木造住宅工事が、軽微な工事として許可が不要となります。この点、「木造」とは、建築基準法第2条第5項に定める主要構造部分が木造であるものをいいます。また、「住宅」とは、住宅、共同住宅及び店舗等との併用住宅で延べ面積の2分の1以上を居住の用に供するものをいいます。
 また、建築一式又は土木一式工事の許可を有する建設業者は、他の専門工事を単独で請け負う場合は、その専門工事業の許可を受けなければなりませんが、一式工事の中に含まれている専門工事であれば、軽微な工事でなくても自ら行うことができます。ただし、当該専門工事の金額いかんにかかわらず、当該専門工事に関する専門技術者(専任技術者の要件を充足する者)を置く必要があります。もし、自己の従業員に専門技術者がいない場合には、その専門工事について建設業の許可を受けている専門工事業者に下請負けする必要があります(法26条の2第1項)。
 同様に、一式工事以外の許可業者も、附帯工事としてなら、軽微な工事でなくても、許可を受けた建設業にかかる建設工事とあわせて請け負うことができますが、附帯工事の金額いかんにかかわらず、当該附帯工事に関する専門技術者を置く必要があり、もし、自己の社員に専門技術者がいない場合には、その専門工事について建設業の許可を受けている専門工事業者に下請負けする必要があります(法26条の2第2項)。
 結局、許可を受けた建設業者は、たとえ軽微な工事でも、当該工事に係る技術者を置くか、又は、当該建設工事に係る許可を受けた建設業者に当該工事を施工させなければいけないことになります。
 なお、建設業の許可が不要な場合でも、解体工事業者の登録(建設リサイクル法)、電気工事業の登録(電気工事業の業務の適正化に関する法律)等、建設業法以外の法律により登録等が必要となる場合がありますので、ご注意ください。

■一般建設業と特定建設業の許可
 まず、発注者から直接、建設工事を請け負う、いわゆる元請として、1件の建設工事につき、そのすべての下請契約の下請代金の合計金額が4千万円以上(ただし、建築一式工事については6千万円以上)となる下請契約を締結して施工しようとする者は特定建設業の許可を受ける必要があります。
 上記以外の場合、つまり元請であっても、下請施工を行わず直営で施工する者または、1件の建設工事につき総額4千万円未満(建築一式については6千万円未満)の工事を下請けさせて施工する者、あるいは下請けとして営業しようとする者は一般建設業の許可を受けなければなりません。
 一建設業者が、ある業種について特定建設業の許可を、他の業種について一般建設業の許可を受けるということはありますが、同一業種について、特定、一般両方の許可を受けるということはありません。

建設業許可申請をする場合の業種
業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(国土交通省)
※土木工事業と建築工事業は、それぞれ、土木一式工事・建築一式工事を業として行う場合を言います。この2つの一式工事は、他の27の専門工事とは異なり、総合的な企画、指導、調整のもとに土地工作物または建築物を建設する工事であり、複数の専門工事をいわば有機的に組み合わせて行う建設工事を行うような場合の業種です。

■県知事許可と大臣許可
 本店のみ又は1つの都道府県内に本店と営業所がある場合は、本店のある都道府県知事の許可となりますが、本店のある都道府県以外に営業所をおく場合は、国土交通大臣の許可が必要です。ここで「営業所」とは、本店又は支店若しくは常時建設工事の請負契約を締結する事務所のことをいいます。
 まず、本店又は支店は、常時建設工事の請負契約を締結する事務所でない場合であっても、他の営業所に対し、請負契約に関する指導監督を行う等、建設業に係る営業に実質的に関与するものである場合には、「営業所」に該当します。次に、本店又は支店以外の事務所は、「常時請負契約を締結する」場合、すなわち、請負契約の見積もり、入札、狭義の契約締結等請負契約の締結に係る実体的な行為を行う場合には「営業所」に該当することになります(契約書の名義人が当該事務所を代表する者であるか否かを問わない。)。
 主たる営業所が500万円以上の工事をする場合には、たとえ従たる営業所が500万円以下の軽微な工事しかしない場合でも、2つの「営業所」が別の都道府県に存在する以上、大臣許可が必要となります。
 なお、営業所は、自宅兼事務所の場合であれば、居住部分とは明確に区別された事務室が設置されていること、及び、居住部分を通らずに事務室に入室可能なことが必要となります。また、複数の業者の同居は認められず、他の業者の専有部分と明確に仕切ること、及び、他の業者の占有部分を通過せずに入室可能なことが必要となります。


建設業許可申請の標準処理期間・更新の受付期間
 建設業許可申請から許可が下りるまでの標準処理期間は、知事免許の場合には、新規で2か月、更新の場合には1か月です。大臣免許の場合には、新規・更新共に4か月かかります。
 更新は5年毎に行う必要があり、知事許可の場合には、許可の有効期間満了の30日前、大臣許可の場合には3か月前までに手続きをしなければなりません。許可更新の受付は、福岡県の場合、知事許可で許可満了日の2か月前から、大臣許可で6か月前から受付となっています。
 なお、大臣許可の場合も、知事免許の場合と同様、申請書書類の提出先は、県土木事務所となります。

建設業許可を取得するための要件
 許可を受けるには、経営経験・技術者の有無・誠実性・財産的基礎等の基準に適合していることが必要です。なお、特定建設業の許可を受けるには、技術者・財産的基礎の点で要件が加重されています。

◆経営経験を有すること(常勤の経営業務の管理責任者の配置)
 経営業務の管理責任者とは、営業取引上対外的に責任ある地位にあって、経営業務について総合的に管理した経験を有する者をいいます。ここでの経営経験は、法人では常勤の役員、個人事業では事業主本人か支配人登記をした支配人としての常勤での経験が該当します。必要とされる経営経験期間は、許可を受けようとする建設業についての経験であれば5年で足りますが、許可を受けようとする建設業を以外の経験であれば7年以上必要となります。
 この点、複数の業種について建設業の許可を申請しようとする場合、複数の業種それぞれについて5年の経営経験が有することが必要なわけではありません。所属機関が、5年間の間にその複数の業種について実績があることを証明できれば問題ありません。ただし、複数の業種について申請する場合には、証明の観点から、7年以上の実務経験を有していることが望ましいと言えます。
 また、基準に合致している者は、同一企業内では2以上の業種の経営業務の管理責任者を兼務することができます。したがって、7年以上の建設業における経営経験を有する者が1人いれば、複数の業種の許可を取得することが可能となります。

◆技術能力を有すること(専任技術者の配置)
 専任技術者は、許可を受けようとする業種について所定の期間の実務経験を有するか、又は、所定の資格を有している必要があります。実務経験については原則10年必要ですが、指定の学科を卒業した場合、高卒であれば5年、大卒であれば3年に短縮されます。資格については、実務経験が短縮されるものと不要となるものがあります。
 専任技術者は、営業所毎に配置する必要がありますが、同一営業所内において、経営業務管理責任者を兼ねることができます。また、2業種以上の専任技術者を兼ねることができますが、その場合には、業種毎に実務経験期間又は資格が必要となります。
 技術者は専任の者でなければならないので、休日その他勤務を要しない日を除き、通常の勤務時間中はその営業所に勤務しうる者でなければなりません。
◆財産的基礎、金銭的信用を有すること
 この要件を充足するためには、下記のいずれかに該当する必要があります。
(1)自己資本が500万円以上であること
 「自己資本」とは、法人にあっては貸借対照表における純資産額の合計の額をいいます。個人にあっては、期首資本金、事業主借勘定及び事業主利益の合計額から事業主貸勘定の額を控除した額に負債の部に計上されている利益留保性の引当金及び準備金の額を加えた額のことをいいます。
(2)500万円以上の資金調達能力を有すること
 担保とすべき不動産等を有していること等により、500万円以上の資金について取引金融機関の預金残高証明書又は融資証明書等を得られることをいいます。原則として、証明書は、申請日前3カ月以内に発行されたものであれば良いのですが、残高証明書については、申請日前30日以内の日付の残高を証明したものである必要があるので注意が必要です。
(3)直前5年間許可を受けて継続して営業した実績のあること
 更新の場合には、この要件を充足していれば、上記(1)と(2)のいずれにも該当する必要がないことになります。

◆不正・不誠実な行為をしない者であること
 上記4点を満たしていて、さらに欠格要件に該当しないことが必要です。
◆実務経験及び常勤性の証明について
 経営業務管理責任者及び専任技術者については、下記の点を証明する必要があります。
1.経営業務管理責任者
 経営業務管理責任者については、(1)建設業における経営者としての経験、及び、(2)現在の常勤性、について証明する必要があります。
(1)経験期間の証明は、@所属していた機関が発行する証明書、A確定申告書Bの写し(自営業者の場合)、又は、法人税・消費税の申告書控えの写し及び登記簿謄本(法人の役員の場合)、B契約書、注文書又は請求書の控え(1年につき1枚以上)、の3点で証明する必要があります。ただし、建設業許可業者での7年以上の経験で証明する場合には、AとBの代わりに、当該許可業者の直近の許可通知書の写し、及び、経営業務管理責任者証明書の写しで証明します。
(2)現在の常勤性は、原則として、健康保険証のコピーを提出して証明することになります。また、通勤可能な距離に居住している必要がありますので、現住所が免許証等の記載と異なる場合には、住居の賃貸借契約書の写し等を提出する必要があります。賃貸借契約の名義人が法人名の場合には、居住者を明らかにする何らかの資料を併せて提出する必要があります。
2.専任技術者
 経営業務管理責任者については、(1)当該業種の実務経験と当時の常勤性、及び、(2)現在の常勤性を証明する必要があります。
(1)実務経験証明書に記載した工事について、契約書・注文書・請求書の控え等を提出する必要があります。また、当時の常勤性を証明する資料として、年金加入記録の写し等が必要となります。ただし、実務経験が不要な資格を有している場合には、これらの書類は不要となります。
(2)現在の常勤性については、経営業務管理責任者と同様です。

■注意するべき点その1
(1)新規や業種追加の許可を申請する際には、定款や謄本の「目的欄」が、許可を受けようとする建設業を営める内容である必要があります。もし、「目的欄」に記載されていない建設業を営もうとする場合は、定款や商業登記簿謄本の目的欄を変更しなければなりません。ただし、目的欄に「建設業」と記載されていればよく、建設業の種類を明記する必要はありません。
(2)建設業の許可を取得した者は、請負金額の大小、元請・下請に関わらず、許可業種の全ての工事現場に主任技術者を配置する必要があります(法26条1項)。さらに、公共性のある重要な工事を施行する場合には、必ず工事現場に専任で置かなければいけません(法26条3項)。工事現場の重複は認められませんし、通常の勤務時間中はその営業所に勤務しうる者でなければならない専任技術者との兼任も認められません。この点、請負代金の額が3千500万円(建築一式工事の場合には7千万円)以上の工事は、個人住宅の工事を除いて、ほとんどの場合が、「公共性のある重要な工事」に該当することになりますので注意が必要です。
 主任技術者は、工事現場における建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督を行います。これに対して、専任技術者は、営業所にて、請負契約の適正な締結のために、工法の検討・注文者への技術的な説明・見積等の技術的なサポートを行います。したがって、「公共性のある重要な工事」でない場合でも、原則として、主任技術者と専任技術者の兼任はできません。ただし、例外的に、@当該営業所で契約締結した建設工事で、かつ、A工事現場の職務に従事しながら、実質的に当該営業所の職務を適正に遂行できる程度に近接した工事現場で、かつ、B当該営業所と常時連絡をとり得る体制にある場合には、主任技術者と専任技術者の兼任が可能です。
(3)結局、許可を受けた建設業者が、当該業種に属する工事を行う場合には、たとえ軽微な工事でも、全て建設業法の規制を受けることになる。

 しかし、許可を受けた建設業者でも、当該業種に属しない工事を行う場合には、軽微な工事であれば、建設業法の規制を受けない。ただし、軽微な工事でなければ、必ず別途許可を受ける必要があるわけではなく、附帯工事及び一式工事許可業者が行う専門工事のように、自ら主任技術者を置くか、当該工事業種の許可業者に下請すれば足りる場合がある。



■注意するべき点その2
(1)建設業許可を受けたすべての建設業者は、決算終了後4ヵ月以内に決算内容と決算期内に着工した工事経歴を許可行政庁に対して届け出なければなりません。決算変更届の提出は更新の法律上の要件となっているので、決算変更届を毎年提出していないと更新が許可されなくなってしまいます。また、決算変更届は、決算変更届出で提出した内容がそのまま経営事項審査の対象になるため、経営事項審査を受ける建設業者にとって特に重要となってきます。

国土交通省 九州地方整備局 建設業
許可後に必要な手続(福岡県) 建設工事標準請負契約約款について

 上記のほか、ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。


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