遺言は法律に定められた方式に従って作成します。その方式を満たない場合には、遺言としての効力が認められないことになります。

   遺言の方式には大きく分けると普通方式と特別方式があります。さらに、普通方式には、

公正証書遺言(こうせいしょうしょゆいごん)
自筆証書遺言(じひつしょうしょゆいごん)
秘密証書遺言(ひみつしょうしょゆいごん)

の3種類があります。特別方式には、危急時遺言、隔絶地遺言、があります。

   普通方式にはそれぞれ長所、短所があるため、作成の意図、目的に従って、どの方式にするか選択しましょう。

公正証書遺言
当事務所が最もおすすめする方式です。


■作成方法

証人2人の立会いのもと、公証役場にて公証人が遺言者の意思を文書にして作成する方法

■長所

・公証人(原則30年以上の実務経験を有する法律実務家の中から、法務大臣が任命する公務員)のもとに原本が保管されるので内容の変造、紛失の危険性がありません。

・公証人が関与することにより遺言の効力が問題になる危険性がほとんどありません。

・家庭裁判所の検認という手続きが不要です。

■短所

・若干の費用がかかります。

・証人とともに公証人役場に行く手間がかかります。

自筆証書遺言
当事務所ではあまりおすすめできません。


■作成方法

遺言者が、遺言の全文、日付、氏名を必ず自署し押印する方法

・ワープロや代筆不可です。添え手でもいいとする判例もありますが、原則は代筆不可です。

  ・押印は認印でも可ですが、残された家族がもめないために実印で押印しましょう。

・名前は、ペンネーム等も認められる場合もありますが、戸籍上の氏名を正確に記載しましょう。

・日付は客観的に確定できるようにします。つまり、『平成19年7月吉日』という記載は認められません。

■長所

・遺言書の内容、存在を秘密にできます。

・費用がかかりません。

■短所

・変造や紛失のおそれがあります。

・相続発生時に遺言書がみつからないおそれがあります。

・要件不備による無効、内容のあいまいさによって紛争のおそれがあります。

・検認の必要があります。

秘密証書遺言
当事務所ではおすすめできません。また、ほとんど利用されていません。


■作成方法

遺言者が署名・押印した遺言書を封筒に入れ、同じ印で封印をして、公証人・証人2人の前に提出し、自己の遺言であることを証明してもらう方法

・ワープロ・代筆可です。

・署名は必ず自署します。

■長所

・遺言書の内容、存在を秘密にできます。

■短所

・変造や紛失のおそれがあります。

・相続発生時に遺言書がみつからないおそれがあります。

・要件不備による無効、内容のあいまいさによって紛争のおそれがあります。

・検認の必要があります。

・若干の費用がかかります。

 それぞれの方式の長所・短所を見比べた上で、当事務所では公正証書遺言を強くおすすめしますが、どうしても自分の手で書きたい方はお気軽にご相談ください。